【最新!】令和6年10月期一陸特 試験『無線工学』(7) 解説🍌

一陸特

次の図は、フィルタの周波数対減衰量の特性の概略を説明したものである。

このうち低減フィルタ(LPF)の特性の概略図として正しいものを選べ。

α:減衰量 f:周波数 fc,fc1,fc2:遮断周波数 G:減衰域 T:通過域

解答はこちら↓

選択肢1

おさる君
おさる君

フィルタ?
換気扇に張ってあるやつ・・・なわけないか

ざるい先生
ざるい先生

そうだよ!
そのフィルターではないよ!

フィルタとは?

フィルタとは、複数の周波数を含む信号から特定の周波数だけを通過させたり、減衰させたりするための回路のことです。

どのような目的で使われるのかというと、
ある信号からノイズとなる不要な周波数を取り除いて信号の品質を安定させたり
一定の帯域のみの信号を通すことで、信号の劣化を防ぎ、システムの効率を向上させたりですね。

主なフィルタを以下に示します。

低減通過フィルタ(LPF※)低周波数の信号を通し、高周波数の信号を減衰させる
高域通過フィルタ(HPF※)高周波数の信号を通し、低周波数の信号を減衰させる
帯域通過フィルタ(BPF※)ある特定の周波数範囲の信号を通し、それ以外の周波数を減衰させる
帯域消去フィルタ(BEF※)特定の周波数範囲の信号を減衰させ、それ以外の周波数を通す
※LPF:Low-Pass Filter  ※HPF:High-Pass Filter 
※BPF:Band-Pass Filter  ※BEF:Band-Stop Filter

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4種類のフィルタの特性を覚えよう!

さきほど説明した4種類フィルタの回路と周波数特性を紹介します。

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低域通過フィルタ

グラフには低域通過フィルタの周波数特性を示しています。

Tは通過域、Gが減衰域です。
αが減衰量を示しているので、周波数が大きいほど減衰していることがわかりますね。

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高域通過フィルタ

低域通過フィルタの周波数特性とは反対に、周波数が小さいほど減衰量が多いのがわかります。

これが高域通過フィルタの周波数特性です。

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帯域通過フィルタ

特定の周波数帯だけ通過しており、それ以外は減衰していますね。

これが帯域通過フィルタの周波数特性です。

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帯域消去フィルタ

帯域通過フィルタの反対が、帯域消去フィルタの周波数特性になります。

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以上より、問題の低減フィルタの周波数特性を示している概略図は 選択肢1になります!

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まとめ

今回はフィルタの問題でした。
ポイントは4点です。

①低域通過フィルタ(LPF)は周波数が小さいものを通す
②高域通過フィルタ(HPF)は周波数が高いものを通す
③帯域通過フィルタ(BPF)は特定の周波数帯だけ通す
④帯域消去フィルタ(BSF)は特定の周波数以外を通す

おさる君
おさる君

えっと・・・低減フィルタはどっちだッキ・・・
周波数が低い方を通さない・・・? 

ざるい先生
ざるい先生

どちらを通すのか、減衰するのかわからなくなったら
英単語を思い出そう!
Low(低い) Pass(通す) Filter(フィルタ)

参考:試験問題と解答|公共財団法人 日本無線協会

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