図に示す抵抗R及び容量リアクタンスXcの直列回路の有効電力(消費電力)の値が200[W]のとき、Xcの値として正しいものを選べ。
1 5[Ω]
2 10[Ω]
3 20[Ω]
4 30[Ω]
5 40[Ω]

解答はこちら
選択肢3

リアクタンスって何だったッキ・・・

コイルやコンデンサがもつ、
エネルギーを蓄えたり放出したりすることで電流を妨げる力だよ
①回路のインピーダンスを求めよう!
インピーダンスとは、抵抗成分とリアクタンス成分をあわせた、回路における総合的な”電流を妨げる力”のことです。
今回はリアクタンスXCと抵抗Rがあるので、その合計がインピーダンスになるのです。

回路より、インピーダンスZの大きさは以下のようになります。
$Z=\sqrt{{X_c}^2+R^2}$
$\\$
ここで、直列回路の電圧V[V]、インピーダンスの大きさをZ[Ω]、回路に流れる電流をI[A]とすると以下の式が成り立ちます。
$V=I×Z$
$V=I×\sqrt{{X_c}^2+R^2}$
$V=I\sqrt{{X_c}^2+R^2}$
$\textcolor{red}{V=I\sqrt{{X_c}^2+R^2}}$ が成り立ちました。
$\\$
②回路の電流を求めよう!
①の式を使ってリアクタンスXCを求めていきます。
そのためには電流Iの値を求める必要がありますね。
ここで使うのが電力の式です。
電力Pは以下の式で表されます。
電力:$P=I^2×R$
I:電流, R:抵抗

あれ!?
抵抗のところインピーダンスZじゃないんだッキ!?

いい気づきだね!
コンデンサは電力を消費しないんだ!
ちなみにコイルも同様だよ
コンデンサはエネルギーを電場に蓄積し、放出するだけで電力を消費しません。
だから$P=I^2×R$で表されます。
これより以下の式が成り立ちます。
$P=I^2×R$
$200=I^2×10$
$I=\sqrt{20}$[A]
電流$I=\sqrt{20}$[A]となりました。
$\\$
③リアクタンスXcを求めよう!
①、②で求めた式より以下の式が成り立ちます。
$V=I\sqrt{{X_c}^2+R^2}$
$100=\sqrt{20}×\sqrt{{X_c}^2+10^2}$
$100^2=20×({{X_c}^2+10^2})$
$X_c=20$[Ω]
$X_c=20$[Ω]より、選択肢3が解答になります!
まとめ
今回はリアクタンスXCを求める問題でした。
ポイントは以下の3点です。
①RC回路のインピーダンス:$Z=\sqrt{{X_c}^2+R^2}$
②電力:$P=I^2×R$
③電力を消費するのは抵抗のみ!

電力を消費するのは抵抗のみ! 電力を消費するのは抵抗のみ! 電力を消費するのは抵抗のみ・・・・・・